地震保険の制度についておさらい~付加して補償範囲を広げる

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地震保険で不動産を守る

日本の歴史において大きな被害をもたらしてきた地震。日本に住んでいる限り、避けたくても避けられない大きな災害です。

2011年3月11日に起こった東日本大震災では、被害総額は約16兆9000億円という推計が出された程、深刻な被害をもたらしました。個人においては、建物など不動産の損失が圧倒的な比重を占めていたでしょう。

もし、あなたの住宅や投資用不動産が地震によって一瞬にして消え去ってしまうとしたら、一体どうするでしょうか。

地震保険は、そのような万が一の場合に生じた損失の補償をしてくれる保険です。

今回は、もしもの時に大事な、地震保険についての基本的な知識と理解を深めましょう。

1.地震保険とは

地震保険とは、簡単に言うと、地震から発生した災害(火災や倒壊など)によって生じた建物や家財の損失を補償する損害保険です。

1964年当時、建物に対する損害保険には火災保険しかありませんでした。一つの保険会社が持つ資産では地震で起こった損失を補償することはできなかったためです。
同年に新潟地震が起こりましたが、罹災者(災害被害に遭った人)の財産を救うことができず、地震に対する補償がある保険のニーズが高まりました。

そして1966年に、「地震保険に関する法律」と「地震再保険特別会計法」という二つの法律が施行し、地震保険が誕生しました。
これにより、地震による損失の補てんに国が関与し、各保険会社へ責任を分担させるようになり、罹災者の資産をある程度救済することが出来るようになりました。

 

2.火災保険では地震後の火事は補償対象外

「建物にもしもの事が起こったら、大変な損失になる・・・。」

Aさんは、万一災害が起こった時に、自分が所有している建物に生じた損害を保険金で補おうと思い、火災保険に入りました。そして、その後に大きな地震がやってきたのです。
幸い地震で建物が倒壊することはありませんでしたが、地震後に発生した火事の影響で、建物が燃えてしまいました。

「火災保険に入っていてよかった。損害保険会社に連絡して保険金を受け取れるように請求しよう。」

ところが、火事で保険をかけている建物に損害が発生したにも関わらず、Aさんは保険金を受け取ることができませんでした。なぜでしょうか。

火災保険はあらゆる災害から生じた建物や家財の損失を補償しますが、地震から生じた損害は補償の対象外です。
理由は、先ほども述べた通り地震被害は広範囲に渡り、大きな損失が見込まれるので一企業の資金では補償できないからです。

現在では火災保険に加入すると半自動的に地震保険にも加入するか、加入を勧められるかと思います。しかし、あえて地震保険に入らなかった人は上に挙げたようなケースに陥る可能性もありますので注意が必要です。

 

3.地震保険の内容

ここで、地震保険の内容をもう少し深く見てみましょう。既にご存知の方も、意外と知らなかった知識があるかも知れませんので、この機会におさらいしておきましょう。

3-1.地震保険はオプション契約

地震保険は、メインの保険である火災保険に付帯して、加入しなければならない仕組みになっています。サブ(オプション)的な扱いですね。

したがって、地震保険を単独で入ることはできません。

近年、リスタ(Resta)と呼ばれる地震補償保険があり、こちらは単独で契約することが可能です。ただし、地震保険の枠組みからは外れ、加入条件やその他内容が異なる商品となっています。

 

3-2.保険金額の設定

地震保険の保険金額は、主となる火災保険で設定した保険金額以下で設定することになります。

具体的には、メインの契約(火災保険)の保険金の30~50%の範囲で金額を設定します。なおかつ上限が定められており、建物の補償は5,000万円以下、家財の補償は1,000万円以下までとなっています。

例えば1,000万円設定していたとすると、300~500万円が地震保険で下りる保険金額となります。

ここで分かるように、地震保険では損壊費用の全額の補償はなく、あくまで一定金額まで補償してくれるものとなっています。建物が全壊しても、保険金だけでもう一度建てることは出来ず、再建設費用の半分以上は自分で賄わなければなりません。

 

3-3.保険金が支払われる条件

建物が損壊した具合によって保険金が下りる条件が異なります。

また、全損・半損・一部損の判断基準は、建物の構造(木造や鉄筋コンクリート造など)・損壊した割合に応じて判断されます(全損だからといって100%建物が壊れていなければならないという訳ではありません)。

  • 全損の場合・・・地震保険金額の100%
  • 半損の場合・・・地震保険金額の50%
  • 一部損の場合・・地震保険金額の5%

※支払われる保険金額は時価が限度です。

 

3-4.家財の場合は?

地震保険でカバーされる家財への保険金は次の5つに分類され、それら5つの損傷状況から家財の全体的な損失を割り出すように設定されています。損壊判定は建物の場合と同じく全損・半損・一部損となります。

  • 食器・陶磁器類
  • 電気器具類
  • 家具類
  • 衣類・寝具類
  • 身の回りの品

 

4.まとめ

備えあれば憂いなし。ですが、地震保険では損壊の修復にかかる費用の全額が出るわけではありません。

ローンの支払いもあるでしょうし、いつ起こるか分からない費用に備えるのは難しいでしょう。ローンの支払いだけで精いっぱいで、火災保険・地震保険の保険料の支払いまで出来ないこともあるかと思います。

しかし、大切なあなたの財産が一瞬でゼロになってしまう可能性はゼロではないのです。

出来れば、地震保険の加入にプラスで、少しずつでも良いので、万が一の為の貯金も行うことが出来ればベストですね。

 

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