商品先物取引(先物取引)とは

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商品先物取引

古くは米の先物取引からはじまり、現在は米の他にも様々な農作物・工業品が取り扱われている商品先物取引。ここでは商品先物取引とはなにか、またその仕組みについて解説していきます。

1.商品先物取引で取り扱われる商品

商品先物取引で取引されている商品には、大きく農作物工業品の2つに分かれます。

農作物には、コメの他にとうもろこし(コーン)・コーヒーの豆・大豆や小豆などのマメ・生糸や鶏卵(にわとりの卵)などがあります。

工業品は少し枝分かれし、ガソリンや原油・灯油・軽油などのエネルギー資源、金・プラチナ(白金)・銀などの貴金属、天然ゴムやパラジウム・アルミニウムなどの工業製品に分類されます。

 

2.先物取引とデリバティブ

商品先物取引は正確に言うと先物取引に属しています。先物取引はさらにデリバティブ(金融派生商品)に属します。

しかし、昔からの名残なのか、日本では先物取引というと商品先物取引のことを指します。金利先物取引や株価指数先物取引など、金融先物商品に関してはデリバティブと呼ばれています。
さらに商品先物取引は、コモディティ商品と呼ばれることもあります。

分類するとややこしくなりそうなので、慣習上先物取引=商品先物取引、デリバティブ=金融先物商品という認識だけで良いでしょう。

 

3.商品先物取引の仕組み

商品先物取引とは、一言でいうと「商品の値段の変動を予想し、将来の期日での売買を取り決めた価格で行う契約をする取引」です。

これを説明するには商品を売買する方の意図を表した例を出した方が分かりやすいので、まずは商品を売る側の意図からみていきましょう。

売り手側の意図

ここに10キロ2000円のコメがあります。今はこの値段で売られていますが、将来の価格もこの値段で売られるとは限りません。毎年決まった量を生産できればよいのですが、農業はそう上手くいかない時もあります。なぜなら農作物の生産は天候によって左右されるため、季節によって生産量が異なるからです。

たまたま大豊作で、沢山のコメが生産できてしまったとしましょう。沢山コメがあるのは一見良いことのように見えますが、買ってくれる人がいなければ意味がありません。また、在庫が増えることによって保管しておくコストもかかります。販売する側からすれば、安く売ってでも良いから少しでも在庫を減らそうとします。せっかく普段より沢山生産できたのに、いつもと変わらずあまり儲けにならないことになります。

そのため、コメの販売業者は出来るだけ定価に近い価格で売れるようにし、利益を確保したいと思います。しかし、そんな夢のような話があるのでしょうか。

そこで出てくるのが商品先物取引です。この取引を利用すれば、将来においてコメを販売する価格をあらかじめ設定しておくことができます。

もし一年後に何らかの原因によってコメの価格が下がってしまうと予想するなら、一年後に10キロ2000円で売買する契約を買主側と結んでおくのです。そうすれば、仮に一年後に大豊作がおき、価格が10キロ1000円にまで落ち込んだとしても、約束した価格差分の利益を確保することができます。売主側からすれば、1000円も得をしたことになります。

 

買い手側の意図

コメの価格は下がることもあれば、上がることももちろんあります。当然、豪雨や台風、干ばつなどの天災が起これば生産量はガクッと下がります。悪天候によって生産量が下がれば市場に提供できる量(供給量)もおのずと下がるので、高くても買いたいという人が増えやすくなります。

買主側は、一年後に大豊作ではなく豪雨が発生すると考えました。要するに、一年後にコメの価格が上昇すると予想するわけです。
そこで、一年後に10キロ2000円でコメを買うという契約を結びます。

一年後にふたを開けてみると、買い手が予想した通り強い台風が長引き、コメが不作に終わりました。そしてコメの値段が一年後に10キロ3000円にまで上がりました。

10キロ2000円で購入する契約をしていた買い手は、購入したコメをさらに3000円で売ることによって、1000円の利益を手にいれることができます。

 

3-1.買い手・売り手の損益

以上の例をまとめますと、商品先物取引における買い手・売り手それぞれの損得は以下の場合に決まります。

売り手の場合

売り手の場合、将来において定めた価格より市場の価格が下回れば、市場より高い価格で商品を売ることができるので利益になります。

反対に、将来の市場価格が定めた価格を上回ってしまうと、売り手は市場の価格より安い値段で売らなければならないため、損をすることになります。

 

買い手の場合

買い手の場合は売り手の場合を逆の形式になります。将来において定めた購入価格より市場の価格が上回れば、安く購入して市場で高く売ることができるので利益になります。

反対に、将来の購入価格より市場価格が下回れば、市場で買うよりも高く購入しなければならないため、損失になります。

 

まとめ

このように、商品先物取引(先物取引)とは、

将来において商品の値段が上がるか下がるかを予想し、お互いが納得して決めた価格で、その将来の期日に売買することを取り決めた契約を交わすことです。
簡単に言えば、商品先物取引は将来の価格当てゲームのようなものなのです。

投資家の価格予想が当たれば利益を獲得し、外れれば損失を出す。それだけのことなのですが、その価格の変動を予想するのは至難を極めます。株価や為替の変動を予想するのと似たようなものでしょう。

商品先物取引は、他の投資と比べて沢山のルールがあるので、じっくりと勉強してから始めるほうが良いでしょう。

 

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