リート(REIT)の仕組み‐名前の由来や構造を知っておこう

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
REIT

投資信託は株・債券などを投資対象にしていますが、その投資の対象を不動産にも広げてみようと始まったのがREIT(リート)です。近年NISA制度がスタートしたことにより、投資を検討し始めた人も多いのではないでしょうか。

REITは不動産投資と投資信託の中間のような存在です。不動産投資といえば、住宅用の不動産を直接購入して賃貸経営などの運用を行いますが、REITは自ら不動産を購入することはありません。また所有権も持つことはありません。投資の専門家が投資家から資金を集めて代わりに購入・運用してもらうという点で他の不動産投資とは異なっています。

横文字が苦手な方もいらっしゃるかと思いますが、REITとはどのようなものなのか、出来るだけ分かりやすく解説していきます。その意味と仕組みを理解し、通常の不動産投資や投資信託との違いを把握しておきましょう。

REITの由来

REITとは、英語のReal Estate Investment Trust (リアル・エステート・インベストメント・トラスト)の略で、それぞれの単語の頭文字を合わせたものとなっています。もともとアメリカで始まった金融商品(1960年に取引を開始)なので、英語名から来ているのも納得できます。
ローマ字読みするとレイトになってしまいますが、「リート」の呼び名で通っていますので間違えないようにしましょう。

それぞれの単語の意味をみると、
Real Estate=不動産
Investment Trust=投資信託

となり、日本語でいうと不動産投資信託と言います。日本語名にすると長くて言いにくいですね。他には、証券化不動産投資と呼ばれることもありますが、一般的にはREIT(リート)で名が通っています。

また、日本でリートがスタートしたのは2001年での出来事です。アメリカでの歴史と比べると、比較的新しい商品と言えます。この日本で始まったものを特にJ-REITといいますが、日本版であってもREITと呼ばれることもあり、特に統一はされていません。ただし、J-REITは東京証券取引所に上場しているものを指します。
日本でも上場していないREIT、つまり非上場のものはJ-REITとは言わず、私的に募集されることから「私募REIT」と言います。

 

REITの仕組み

REITの仕組みは、通常の投資信託の仕組みとほぼ同様の形になっていますので、まずは投資信託の仕組みを簡単に理解しておきましょう。

投資信託では、沢山の投資家から資金を集め、集めた資金を使って投資のプロ(ファンド・マネジャー)が株式や債券などに投資を行います。その投資から生まれた利益が投資家に還元される形になっています。
投資家は銘柄を購入することによって投資しますが、その後は直接資金の運用を行わず、ファンド・マネジャーに運用を託します。これが投資信託の簡単な仕組みです。

REITでも、投資する対象が不動産に変わるだけで、基本的は仕組みは投資信託と同じです。
投資家からビル、マンション、ショッピングセンター・ショッピングモールなどの商業施設を購入するための資金を集め、ファンド・マネジャーが投資家の代わりに運用します。そこから得られた不動産の売買益(キャピタルゲイン)や賃貸料収入(インカムゲイン)を投資家に配当として還元しています。
REITの仕組み

不動産投資とREITは、利益を得る方法は基本的には一緒ですが、購入する不動産の種類がREITの場合は更に広がります。
一般の不動産投資では、マンション・アパートのワンルームマンションなど主に個人が賃貸で住む為の住宅や、駐車場などの不動産を購入し、賃貸経営やコインパーキング経営を行います。
一方REITのファンドが購入する物件は、上記に加え商業用の施設も対象です。オフィスビル・マンション・倉庫など物流施設・ショッピングモール・ショッピングセンター・店舗・飲食施設・映画館・遊園地・野球やサッカーなどの施設まで、かなり多岐に渡ります。個人の力では購入できないような物件まで運用できるのが、REITの強みとなっています。

また、どの不動産の売買・運用を中心に行っているかは、銘柄によって異なります。事務所用の施設の売買・賃貸を中心としたものであれば事務所主体型、他には商業施設主体型、物流施設主体型、住居主体型といった具合に、得意としている不動産の種類が分かれていますが、特に種類を限定しない総合型や、2種類の組み合わせの不動産を対象とした複合型のものもあります。

REITにおける会社型と契約型の違い

投資信託には設立2種類の形態があり、一つは証券取引所に上場している不動産投資法人が運用を行う「会社型」と、上場していない会社が運用を行う「契約型」があります。制度面で少し異なりますが、どちらの形態も資金集めから分配までの仕組みは同じです。
「契約型」は不動産以外の一般の投資信託が行っている方法なのですが、J-REITに関しては「会社型」が採用されています。

 

まとめ

REITの銘柄の価格は、不動産市場の動向に連動しています。もし不動産バブルのような状況が再び生まれることがあれば、REIT全体の価格も大幅に変動するでしょう。今後の不動産市場の動きに注目です。

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加