リート(REIT)が持つリスクとそのヘッジとなる分散構造

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
REIT

比較的新しい投資形態であるREIT(J-REIT)。注目の投資先ですが、以外にまだ具体的な特徴を知らない人も多いのではと思います。

REITという言葉を初めて聞いた!という方は、REITとはからご覧になって下さい。

投資信託・不動産投資の特徴を併せ持っているREIT、メリットとリスクをここでしっかりと押さえておきましょう。

REITのメリット

1.小額から始められる

小額投資イメージ図
REITは運用する為に必要な多額の資金を、一口という小さな投資資金の単位に分割して投資家から集めています。したがって、一口が安い銘柄であれば、1万円程度から始めることができます。

今までの不動産投資であれば、自己資金が最低でも何百万円と必要になってくるケースが大半ですが、投資信託の形態を取っているREITならではの特徴といえるでしょう。

取り敢えず試してみて、実際の投資経験をしてみたい方にとって、この点は非常に良いメリットといえます。

2.不動産特有のリスクを分散した運用構造になっている

不動産投資では、震災や火災などが原因で建物がなくなってしまうリスクがあります。
火災保険・地震保険を契約するか、別の場所で新たな不動産を購入しリスクを下げる工夫が必要です。

REITでは基本的に、運用先が複数の不動産に分割して投資を行っているため、投資家はこのようなリスクヘッジの手間がかからず投資を行うことができます。

3.プロが運用してくれる

REITを扱う投資の専門家が、投資家から集められた資金をビルやショッピングセンターなどの大型不動産に投資し、運用・管理を行う業者への委託も全て行います。
その為、煩わしいことを考えずに投資することができます。

一方、投資家は一定期間ごとにその運用から得た収益の一部を分配金として得られるのです。

4.売りたい・買いたい時期に合わせて動きやすい

J-REITは証券取引所に上場しているため、株式と同じように取引を行うことができます。

REIT売買は証券会社を通じて行うため、営業時間内であればいつでも売りと買いの注文が出来るのです。
この点は不動産投資にも関わらず流動性が高いというメリットになります。

5.他の金融商品と合わせたリスク分散ができる

リスク分散イメージ図
投資信託の形態をとっているにも関わらず、投資先の商品は不動産(モノ)であるので、株式や債券、他の投資信託などの金融商品と別の値動きを示す傾向にあります。

また、不動産自体がインフレに強い特性を持っているため、貨幣の価値減少リスクを含めた分散投資にREITを組み入れることができます。

すごく良いこと尽くめに見えるREITのメリットですが、実は様々なマイナス面も潜んでいます。

続いて、REITのデメリット・リスクをみてみましょう。

REITのリスク

  1. 投資対象不動産の経営状況の悪化
  2. 金融機関の金利変動にも左右される可能性
  3. 災害による影響
  4. 運営業者の上場廃止・倒産リスク
  5. 利回りが高い銘柄ほど価格変動が激しい
  6. 安定している銘柄ほど一口の価格が高い

1.投資対象不動産の経営状況の悪化

いくら不動産投資のプロが資金運用を行うからといって、必ず収益が出るとは限りません。

不動産市場全体の情勢が悪くなった場合や、投資対象である不動産の賃料価格の減少、空室率、物件価格の低下により、一口当たりの価格や分配金が変動します。

この点はどの投資商品も持っている一般的な元本割れのリスクといって良いでしょう。

2.金融機関の金利変動にも左右される可能性

金利パーセントイメージ図
REITは、投資家から資金を集めるだけではありません。不動産の購入は非常に高額となるため、銀行などの金融機関からも借り入れをして資金を確保している場合が多いのです。

金利が上がると、借入金の支払い額も比例して上がります。借入金の支払いが上がるということは、運用収益を余分に払わないといけなくなるので、投資家への分配金も減ってしまいます。

金利が上昇するということは、別の視点から見ると景気が上向いているから心配しなくても良いと言える場合がありますが、不動産市況も応じてすぐに景気が良くなる訳ではありません。物件価格の変更は出来てもいきなり賃料を上げたりすることは実際には不可能なので、タイムラグが生じます。

3.災害による影響

災害イメージ図
火災はもちろんの事、地震大国日本では、地震による建物損壊のリスクは避けられません。その他には台風や津波の影響も考えられます。資産価値がなくなるほどの災害はめったに起こるものではありませんが、ないとも言い切れません。不動産はモノであるが故のリスクと言えるでしょう。

様々な不動産へ分散投資をしているとしても、それらの事象は少なからず価格・分配金に影響を及ぼします。

4.運営業者の上場廃止・倒産リスク

REITは投資法人という、投資を行う会社みたいなものですので、当然会社と同じように業績悪化による倒産リスクを含んでいることになります。

現在、J-REITには52(2015/11/19現在。11/30には53になる予定)の上場している投資法人(銘柄)があります。まず、業績が悪化すると上場を維持するための基準に抵触してくるので、上場廃止、その後業績悪化が続くようだと最終的に倒産という形になります。

上場廃止後もしばらくは取引が可能な場合がありますが、価格の大幅な下落は避けられません。

5.利回りが高い銘柄ほど価格変動が激しい

一般的に利回り(リターン)が高い銘柄ほど、比例してリスクも高くなる傾向にあります。

ある銘柄では利回りが20%を超えるようなものもありますが、年間の推移をよくよく見てみると、銘柄の一口当たりの価格がなんと50%以上も下落していたりするのです。

目先の利回りの高さに捉われないよう、リスクも把握しておきましょう。これはどの投資商品でも同じことが言えます。

6.安定している銘柄ほど一口の価格が高い

逆に利回り・信用度の高い法人など安定した銘柄を選ぼうとすると、今度は、銘柄の価格の高さに驚きます。一番高いものでは一口100万円を超えてくる銘柄もあります。

多額の資金を投資に回すことを考えると、ワンルームマンション投資など別の投資先も視野に入れながら購入を検討しましょう。

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加