不動産投資信託(J-REIT)の仕組み‐増加する投資家の割合

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J-REITイメージ

発足から10年が経つJ-REITですが、まだまだご存知でない方も多いのではないでしょうか。
今回は、J-REITの仕組みやどこで買えるのかなど、基本的な事項を解説しています。

J-REITの仕組み

J-REITは、不動産投資法人(以下投資法人と呼びます)と呼ばれる会社の形態を取っております。法律上(投資信託及び投資法人に関する法律)では契約型と呼ばれる投資信託の形態もあるのですが、実質採用されているのは投資法人の形なので、あまり気にする必要はないでしょう。

通常の投資信託では、「販売会社」、「受託会社」、「委託会社」がそれぞれ協力して運用を行いますが、J-REITの場合では上記の会社に加えて、不動産自体を別に運用・管理する会社が必要になります。

J-REITではまた、株式と似たような形で1口何円といったように、投資法人が証券を発行し、投資家に購入してもらいます。

集めた資金を元に、投資法人が不動産の購入等の投資を行い、物件の運用・管理等を委託します。そこから得られた収益が分配され、投資家の利益となります。

基本的には売却益から得られるキャピタルゲインより、賃貸収入等から得られるインカムゲインを分配金として投資家に還元される形が主体です。

J-REIT(不動産投資信託)の仕組み

また、購入対象となる不動産は主にビルや商業施設など個人では取り扱えないような大型なものであり、購入には多額の資金が必要となります。
その為、投資法人は更に資金を集めるため、自ら銀行などの金融機関から融資を受けたり、会社の特性を活かし債券を発行したりして資金の調達を行います。

不動産の運用も投資法人でやってはいけないの?という疑問が湧いてきた方、鋭いです。

しかしながら、不動産投資法人自身は不動産の運用を行うことができず、運用に係る業務を委託しなければならないと法律に明記されているのです(「投資信託および投資法人に関する法律 第二章 第二節 第二款 第百九十八条」)。

したがって、REITを行うにあたり、運用会社は必要不可欠なのです(細かく分けると、運用会社、資産保管会社、事務受託会社と分かれていますが、便宜の為まとめて運用会社と呼んでいます)。

 

J-REITとREITの違い

J-REITとREITは基本的には同じですが、以下の2点の違いがあります。

一つめ、J-REIT(ジェイ・リート)の「J」はJAPANのJなので、J-REITの銘柄は日本の法人で証券取引所に上場しているものに限られます。

ただし、各不動産投資ファンドは日本の不動産だけでなく、外国の不動産も投資対象としている所もあります。最近ではアジアの不動産を対象としたスターアジア不動産投資法人が、2016年の4月に上場したことで有名です。一方REITの市場は、イギリスやフランス、ドイツなど欧州や、アメリカ・メキシコなどの北中南米、シンガポール・タイなどのアジア、トルコ・南アなどの中東・アフリカなど、世界中で外国の市場が存在しています。

二つめ、J-REITの銘柄は全て上場している不動産投資法人になりますが、REITには非上場のものも含まれています。これを非上場私募REITといいます。

イメージ的には、REITという大きなくくりの中にJ-REITがあるといった感じになります。外国のREITと区別するためにJ-REITと呼ぶ方が分かりやすいですが、J-REITのことを単にREITと呼ぶ人もいます。混同しやすいので、二つの違いの理解をしっかりしておきましょう。

 

J-REITの購入場所

J-REITは前述したように証券取引所に上場しておりますので、銘柄の購入場所は各証券会社となっています。
投資信託では銀行や保険会社、信用金庫など現在多くの金融機関でも購入できますが、J-REITはまだこれらの機関では取引が対応していませんので注意しましょう。証券会社で口座を開設すれば、取引を開始できます。

最近では、インターネットでJ-REITの取引を行える証券も出て来ました。手数料が通常の証券会社より安かったり、ネットでいつでも銘柄のチェック・取引を行えたりするので非常に便利です。
しかし、口座の解説方法や取引方法などの一般的な流れを分かっていないと自分で調べなければならない為、初心者に取っては初めの段階でつまずく可能性があります。また、専門家のアドバイスが聞けないというデメリットもあります。

初めて銘柄を購入するのであれば、まずは通常の証券会社で取引を始め、慣れてきたらインターネット証券会社でも口座を開設すれば良いでしょう。複数の口座を持つことは特に問題はありません。ただし、個人情報等の管理だけはしっかりしておきましょう。

 

増加する外国人の投資家

日本の投資家も増えてきてはいますが、それより顕著に現れてきているのが、外国人の投資家です。不動産取引に関する外国人投資家の増加はJ-REITだけに限らず、現物の不動産や不動産業者の株式の取引も活発に行われています。

外国人投資家は日本の投資家に比べ、不動産市場においても投機的な取引を行うため、巨額の取引が短期的に行われるなど往々にして振り回されることがあります。近年では2020年の東京オリンピックの開催の決定や、日本銀行のゼロ金利政策の施行など大きなニュースが出たことも影響しているのではないでしょうか。

不動産市場において、もはや外国人投資家は無視できない存在になっています。これからは、彼ら投資家の動きによる影響も意識しながら取引を行う必要があります。

 

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