マンションの管理費や修繕費に相場はない?バラバラな理由を解説

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管理費・修繕積立金イメージ

戸建てと違い、マンションやアパートでは住戸を所有している人達全員が協力して管理費を支払い、修繕積立金を貯めています。

この管理費・修繕積立金ですが、それぞれの金額は物件によって様々です。費用が安いからといって良い物件だとは一概に言えません。

では、マンション管理費や修繕積立金の金額は一体どのようにして決められているのでしょうか。

今回はこれらの金額の決定にかかわる要素を5つご紹介します。

 1.マンション戸数の多さ

一棟における区分所有建物(マンションの住戸にあたる)の数が少ないほど、一人ひとりが負担する費用が高くついてしまいます。

逆に戸数が多くなると、費用の総額を戸数で割ることになるのでその分費用を抑えることができます。

例えば、一棟15戸のマンションと一棟20戸のマンションの月々の管理費・修繕積立金の合計額がそれぞれ30万円で同じだとすると、

一棟15戸の場合
30万円÷15戸=2万円

一棟20戸の場合
30万円÷20戸=1万5千円

となり、1戸あたり月々5千円の差が出てきます。

この点からみると大規模なマンションは有利といえますね。

2.マンションの管理内容

規模が大きくなればなるほど、共用部分の掃除やエレベーターや消防施設の点検など管理業務も多くなりますし、管理人の数も増えてきます。そうすると管理費も比例して上がりやすいと言えます。

加えて、マンション管理人のスケジュールなど管理体制によっても金額が上昇します。一日置きの体制か、常在している体制か、はたまた24時間体制かでも変わってきます。
この管理人の管理体制はマンションごとに違います。

修繕積立金の点からみると、噴水や屋内プールなどがある豪華なマンションは、後々老朽化に伴う水道工事が必要になるので、将来的に修繕積立金の費用が高くなる可能性があります。

3.建物の築年数

建物の築年数は管理費には影響せず、修繕積立金に影響します。

建物の老朽化は避けられないので、その老朽化を補うための補強費として修繕積立金が毎月積み立てられているのですね。

したがって、築年数が経てば経つほど修繕箇所も増え、新築と比べると費用が高くなります。

新築であれば、初めの大規模修繕まで通常10年以上あるので、中古物件よりも金額が低く設定されています。

ところが、購入の段階でお得感を見せられるようわざとかなり低めに設定されている場合もありますので注意しましょう。

4.部屋の広さ・位置

マンションは全ての住戸が同じ大きさになっている訳ではありません。住戸ごとに専有面積は違いますし(A、B、C、Dタイプのように分かれていることが多い)、位置している階数も違います。

管理費用・修繕積立金の金額を一律にしている所もありますが、上記に挙げたような違いから比較的専有面積が小さい住戸、階数が下の階の住戸では管理費が低めに設定されていることがあります。

ここからは余談ですが、賃貸マンションの部屋探しをすると、家賃の他に管理費も掲載されていることが分かると思います。

実は、管理費・修繕積立金は最終的に対象物件の所有者であるオーナーが支払うことになっていて、本来であれば賃借側は支払う必要がありません。

しかし、対象物件を実際に使用しているのはその借り主であるなど慣習上の理由から、管理費は賃借人、修繕積立金はオーナーがそれぞれ負担となっている場合がほとんどです。

管理費が家賃の中に含まれて掲載されているケースもありますが、このようなケースは多くありません。

5.修繕計画の合理性

通常マンションの修繕計画を立てる際、30年程度の長期的な計画を練り、予想される費用の合計金額を算出し、月々の修繕積立金として充てられています。

しかしながら、工事費用の増加の可能性など、将来的な経済情勢の変化に対応するための費用まで考えられていないケースもあります。

平成25年度(西暦2013年)における「国土交通省のマンション総合調査」によると、大規模な計画修繕工事が行われた際、工事費のすべてを修繕積立金でまかなえたマンションは66.9%で、残りの30%以上は一時的徴収金としてそれぞれのマンション住戸の所有者から徴収したり、金融機関から借り入れをして不足分を補っています。

当然この借り入れをした分も返済する必要があり、返済のために修繕積立金の金額が上昇するという結果を招いています。

3.の建物の築年数でも少し述べましたが、修繕積立金があまりに低く設定されていると、将来的に修繕積立金の大幅な上昇をせざるを得ない状況になります。

本来であれば初めから相応の金額を徴収すべきではありますが、不動産を購入される方はほとんどの方が初めての買い物であり、初心者です。

物件の販売にあたり、金額が低く設定されていれば目先の安さから購入に至りやすいのも事実なのです。

その辺りの均衡をどのように調整するか、今後の課題といえるでしょう。

 

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