不動産売却時の諸費用はいくらかかるのかのまとめ【項目別表付き】

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不動産の手数料計算イメージ

不動産の購入時に、ローンを組まれて取得された方も多いと思います。しかし、住宅ローンや不動産投資ローンなど、ローンの残債を不動産の売却から得た利益で返済しようとお考えの方は注意が必要です。

というのも、マンションやアパートなどの不動産は、購入する時だけでなく、売却時にもさまざまな費用が発生します。不動産の売却には、売却価格に対し約5%の諸費用・手数料がかかり、売却益全てを返済に充てることはできないのです。

不動産の売却に必要な費用には、大きく印紙税・仲介手数料・登記費用・金融機関の事務手数料・所得税と住民税の5つが存在します。一体どのような費用なのか、項目を一つずつ解説していきます。

また、この記事の最後に売却のシミュレーション例もご紹介していますので、参考にしてみて下さい。

1.印紙税

不動産の売買契約書には、その契約書に書かれた内容の取引を確実なものにするため、収入印紙を貼ることになっています。また、貼付する収入印紙の金額は、物件の価格によって異なります。

平成26年4月1日から平成30年3月31日までの間に作成された売買契約書には軽減税率が適用され、1千万円を超え5千万円以下の売買取引には1万円の収入印紙を貼ることになっています(平成 25 年4月1日~平成 26 年3月 31 日の間の時よりも5千円安いです)。

 

2.仲介手数料

全体の費用の中で大きな割合を占めるのが、不動産業者に支払うこの仲介手数料です。

不動産を売りたいとき、不動産業者へ対象物件の売却を依頼します。そして不動産業者は、あなたの代わりに買主を見つけ、売買契約までのお手伝いを行います。簡単に言うと、このお手伝いの対価が仲介手数料に当たります。

仲介手数料の具体的な計算方法は、「不動産売買の仲介手数料ってなに?12個のポイントで納得!」でご紹介しておりますが、簡易計算で物件価格の3%+6万円で算出された金額に消費税を足したものになります(物件価格が400万円を超える場合)。

仮に売却の成約価格が2000万円だった場合、仲介手数料は
2000万円 × 3% + 6万円 = 66万円
66万円 × 8%(消費税) = 71万2800円です。

インターネットの普及や企業努力により、この仲介手数料を下げる工夫も行われていますが、不動産売買は複雑な取引になりますので、信頼のおける業者にお願いした方が良いでしょう。

 

3.登記費用

不動産購入のため、金融機関で住宅ローンなどの融資を受けていた場合、その借金の担保として「抵当権」と呼ばれる権利が対象不動産に設定されています。
この抵当権は、金融機関がローンで借りた額を返さない限りなくなることはありません。

通常、住宅ローンなどローンが残っている状態で不動産を売るには、売却から得た資金でローンの残債を返済し、抵当権を外す手続きを行う必要があります(競売物件の場合など例外あり)。

この手続きを抵当権抹消登記と呼び、登録免許税として不動産一つにつき1000円かかります。土地と建物はそれぞれ別々の不動産として扱われるので、両方売却する場合は合計2000円となります。

また、抹消登記は司法書士が行いますので、司法書士への費用も別途支払います。料金はまちまちですが、目安として約1万円となっています。
既にローンの支払いが済み、抵当権抹消登記も済んでいる方は、こちらの費用は発生しません。

 

4.金融機関の事務手数料

ローンの繰り上げ返済には、金融機関が定めた手数料が発生します。
もちろん既に返済し終わっている場合には、この手数料を支払う必要はありません。

金融機関によって手数料は幅広く異なりますが、約3万円を目安としておきましょう。

また、アパートローンなど不動産投資ローンの固定金利を全額繰り上げ返済する場合、別途違約金が発生する場合があります。融資を受けている金融機関に確認をしましょう。

 

5.譲渡にかかる所得税・住民税

不動産を購入した価格よりも高い価格で売却できれば、その差額の売却益に対して所得税・住民税がかかります。

不動産の購入後、経年経過により建物の老朽化が進み、売却する頃には価値がある程度目減りしています。したがって、基本的には譲渡税はかからないものとして考慮していても問題ないでしょう。

譲渡税の計算方法は複雑ですので、今回は購入価格よりも高く売れたら別途税金がかかるとだけ覚えておきましょう。

 

6.不動産売却シミュレーション(土地+建物)

不動産を売却した場合、いくらの手数料・諸費用がかかり、いくら手元に残るのでしょうか。

以下の条件でのシミュレーションをご用意しました。参考にどうぞご覧下さい。

物件購入価格:2000万円
売却成約価格:1500万円
住宅ローン残債:1000万円

 項目  内容  金額
 小計  手数料・諸費用の合計 76万4800円
 印紙税  売買契約書に貼付 1万円
 仲介手数料  成約価格の3%+6万円+消費税 71万2800円
 抵当権抹消登記費用  ローン残債がある場合に必要
司法書士費用:1万円 登録免許税:2000円
1万2000円
 金融機関事務手数料  ローン繰り越し返済費用 3万円
 譲渡による所得・住民税  今回は購入価格>売却価格で費用発生なし 0円
 合計金額  手もとに残る金額(手取り金額)
500万円-76万4800円
423万5200円
 売却成約価格  物件が売れた価格 2000万円
 ローン残債 1500万円
 ローン返済後差額  売却成約価格-ローン残債
2000万円-1500万円
500万円

 

※以上の金額はあくまで目安です。実際にかかる金額とは異なることがありますのでご意ください。

 

まとめ

いかがでしたか。シミュレーション表を見ても分かる通り、成約価格が決まったら、後はローンとの差額が手元に残るという訳ではありません。売却に関わる手数料・諸費用を支払う必要があるのです。

もし仮に、売却の成約価格とローンの残債金額が同じ場合、現金を持ち出して諸費用を支払わなければなりません。

また、不動産投資をこれから始める・または既に行っている方は、これら売却に関わる費用までシミュレーションを行い計算できるようになると、不動産投資に係わるリスクを大きく減らせます。

是非一度、検討している物件で計算してみてはいかがでしょうか。

 

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